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デザインを考える時の頭の中のお話

今回は我々ZORROスタッフがデザインを考える時、
頭の中で何を考えているのかをちょっぴり覗いてみたいと思います。
文字ばかり、しかも少し...いやかなり長いけど、ちょっと面白そうです。

オーダーの中でも、リフォームの割合が圧倒的に多い今日この頃なので、
リフォームのご注文をいただいた時の頭の中を覗いてみましょう。


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「こういうデザインのジュエリーを作りたい」

そう言えるくらい、ご自身で描かれたスケッチや雑誌などの切り抜きとともに、
強いイメージをお持ちのお客様は意外と少なく、

「この古いジュエリー、どうにかならない?」
「リングが欲しいんだけど、これで何かできるかしら?」
「リング?ペンダント?ブローチ?私には何が必要なの?」
「なんにも考えていません。ただいつもタンスの中にあって勿体ないので...」

と言う方がほとんどです。
そのため、こちらから色々ご提案させていただきながらデザインを決めていくわけですが、
ここからが腕の見せ所。いよいよ頭の中が動き始めるのです。


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まず大前提として、すべての材料をこちらでご用意するのと違って、
リフォームの場合は当然ですが持ち込まれたものを使わなければなりません。
大きさもグレードもバラバラなメレーダイヤであったり、
形も色も様々な色石であったり、地金の種類だってまちまちです。

それら一つ一つをチェックして、時には何百個というメレーダイヤの数を数え、
色味やカット、グレードを確認しながら、
それと平行してすでに頭の中には、いろんな形がフワフワ浮いてきています。
しかしこの時点ではまだまだ深い霧の中。

形を考えるよりもまず肝心なのは、お客様のイメージをつかむ事です。
その方のトータルの雰囲気や、
いままでお着けになっているジュエリーの雰囲気。
それを踏襲するのか、そこから脱却するのか。
どんな場面でお使いになり、ご自身をどう魅せたいのか。
お持ちになられたジュエリーや宝石にどんな物語があるのか。
それらを会話の中から感じつつ、喜んでいただけそうなデザインを考えていきます。

そこに付いている宝石や地金を最大限使って無駄の無いように。
かと言って使いすぎてゴチャゴチャしないように。
全体のボリュームはどのくらいが最適か。
色の組み合わせ、形の組み合わせはどれが美しいか。

当然ですが自分の好き勝手にデザインできる訳ではなく、
お客様のご希望を一つひとつお聞きしながら、
お客様に一番似合う形を徐々に探っていくのです。


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自分の頭の中に思い浮かべているだけでは、お客様に伝わらないので、
この辺りからスケッチも描いていきます。
この作業は非常に大切で、お客様の為だけでなく自分の為でもあります。
描きながら頭の中では実際の製作行程を考えています。
そうする事で細部の形まで意識がまわるようになるからです。

この面積に、どの石がいくつ入るのか。
石の角度を変えるとどうなるのか。
横から見るとどうなっているのか。
裏側はどうするか。
石の留め方はどれにするか。
金具の種類や取り付け位置はどうするか。
指のサイズや石のサイズとのバランスは美しいか。
組み立てる順番や方法はどれがベストか。
曲線と直線どちらがフィットするか。
テクスチャーは入れるか入れないか。
etc.

「1/100mm」の世界を見つめるジュエリーの世界では、
微妙な大きさのバランスが、出来上がった時の美しさを左右します。
そのため、すべてを実寸大で描いていくのが基本です。
大きく描くと描きやすいのですが、実物とのイメージがかけ離れてしまい、
お客様の持たれるイメージに誤差が生じてしまいます。

また、頭の中では素敵だと思っても、実際にスケッチしてみると
案外駄目だったりすることもあります。

逆に、ある時フッと勝手に手が動き、
紙の上に素敵なデザインが生まれたりすることもあります。

「美しい形は頭ではなく手が知っている」

CMに使えそうな台詞が浮かんでくる瞬間です。
そんな時、デザインしているスタッフの顔はニヤニヤしているはずです。
今度いらした時に、ぜひ確かめてみてください。


デザインが決まりかけてきた所で、「あら、そう言えばこれもあったわ」
なんて言いながら、新たな材料を出される方もいらっしゃいます。
そんな時はニッコリ笑って、うまく付け足すか、新たに考え直すか、
もしくは「それを使うのはやり過ぎです」と次回にまわしていただくのです。


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さて、ぼちぼちデザインが決まってきた所で、お見積もりも計算していきます。
「こちらのデザインですと幾らで、こちらですと幾らです」
と言った具合に説明させていただくと、
「あら、お安くてビックリ」と仰ってくださるお客様が大半ですが、
「もっと安くはできないの?」といったお客様もごく稀にいらっしゃるのが現実です。

その場合は、加工上の手間をどこで省くかを考えたり、
メレーダイヤなどの材料を足した場合は、その数を減らす方法も考えます。
作る手間を減らし、メレーダイヤや地金などの材料を減らしながら、
それでも安っぽくならないようなデザインに。

一見矛盾していそうな事を瞬時に考え解決していくのです。



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こうして一つのデザインができるまで、
紆余曲折しながらあーだこーだとやっていくわけで、
そこがまた楽しいところ。

デザインを考える時のスタッフの頭の中は
おおまかですが、こんな感じになっております。
目の前にいらっしゃるお客様の為にジュエリーを考える時には、
作家として作品を作ったり、自社のオリジナル商品を企画するのとは
また違った思考回路が必要となるわけです。

実際にはさらに多種多様なことを考えていたりもするのですが、
それらを全てここに書いてしまうと、いい加減飽きられて
この画面が消されてしまいそうなので、この辺で終わりにしておきます。

リフォームのご相談をされる際には、
こんなスタッフの頭の中を想像しながら楽しんでいただければ幸いです。


次回は、また違った状況の時のスタッフの頭の中を覗いてみましょう。
どうぞお楽しみに。
by zorroshop | 2014-11-07 18:22 | ZORRO裏話
全開
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今年はどんなジュエリーを作るのだろう。

なんの束縛もうけない、その他大勢のためではない、自分のためのもの。

自分の好み全開。


それがオーダーメイド。

皆様のいろんな好み全開に出会えるのが、今年も楽しみです。
by zorroshop | 2014-01-09 17:51 | ZORRO裏話
でじたる
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Leica MP/Summicron 50mm f2.0/Kentmere100


デジタルの進化のスピードはあまりに速すぎて、せっかく購入した機器も、せっかく覚えた操作方法も、あっという間に古くなり、新しいものを買えば過剰なまでの新機能。
忙しい時代になったものです。
最新のマシーンを使っている周りの人に話を聞けば、便利であるはずのものが意外と分かりづらく、いつの間にか「イライラ製造機」になっているという変な状況。

もちろんデジタルの恩恵に与っている身としては、すでに無くてはならないものになってしまいましたが、もう少しストレス無く使えるようになればいいのにとワガママにも思ってしまいます。
そう思っちゃうのは歳のせいだけでしょうか?(そんな歳ではないはずですが・・・)

最近YouTubeで、世界のジュエリーの製作現場みたいな映像を見ました。
ジュエリーの世界にもデジタル機器で形を作ってしまうようなシステムがすでに導入されてますが、やはり人の手がコツコツと一つのモノを作り出していくのは、もうその姿自体が「美しいな」と思ってしまいます。
そう思っちゃうのもやはり歳のせいなのでしょうか?(そんな歳ではないはずですが・・・)

最先端なデジタルを使ったり、アナログな道具を使ったり。
街へ行ったり、山へ行ったり。
車だけでなく人間もハイブリッド化していますが、バランスは崩さないようにしないとです。


ちなみに上の写真のお兄さん。
振り向いたら外人さんでした。

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by zorroshop | 2012-09-22 15:34 | ZORRO裏話
人生にジュエリーを
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"Understanding JEWELLERY"より



彫刻を作る時、彫刻そのものではなく、その彫刻のある「空間」に穴を開ける意識で彫刻を作っていた。
何も無い空間が彫刻の輪郭で切り取られ、風穴が開いたかのごとく空気が動き出し、その空間全体に緊張感、昂揚感、もしくは安心感といった人それぞれ多種多様な感覚が生まれることをイメージして。

その意識の仕方が、純粋芸術として考えた場合に果たして正しいのかそうでないのかは別にして、ジュエリーをデザインする時、それに近いことを意識している。
この場合「空間」と言うよりは、身につける人の「心」にジュエリーという輪郭で一つの窓を開けた時に吹く風、とでもいう感じだろうか。
ジュエリーという形あるものを作りながら、実際にはそれが及ぼす様々な変化を生み出そうとしている。

”ジュエリーは、人生を楽しくする。”

ジュエリーを手にするということは、同時に、ジュエリーを身につけることで得られる心地よい変化と幸せな時間をも手にしているのだと思う。だからこそ、一つずつ丁寧に・・・・・。



・・・・・なんて、今読んでいる本が小難しいせいか、今回はややこしい文章になってしまいました。
実際はもう少し単純なんですが・・・。
by zorroshop | 2012-06-21 19:39 | ZORRO裏話
受け継ぐ
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Leica MP/Elmar 50mm f3.5


出来るだけ末永く使い続けて欲しい。 そう願いながらジュエリーを創っている。
かつての職人もそう願ったのだろうと思う。 だから、修理というのも大事な仕事。

新たなものを作るだけではなく、壊れてしまったジュエリーや、はるか昔に作られたジュエリーにもう一度活躍の場を与える。それもZORROの役割。

時代を超えて受け継いだものを、さらに次の世代へ・・・
リフォームも含め、ジュエリーの修理もぜひご相談を。
by zorroshop | 2012-05-13 12:20 | ZORRO裏話
Gold
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K18YG/Ruby/Seed Pearls
France


金相場の高騰が続いている。
ゴールドの塊をお金として見るか、ジュエリーとして見るか。

お金として見れば「1グラムあたり幾ら」の世界でしかなく、それ以上でも以下でもない。
日々変動する世界。

一方、ゴールドの塊に対してアイデアを絞り、職人の手仕事を加えることで生まれるジュエリーとして見れば、そこには1グラムあたりの価格以上の価値と世界が広がり、作る人・贈る人・使う人それぞれの様々な思いが込められる。

同じものなのに、ちょっと手を加えたり見方を変えるだけで、まったく違う価値を生み出す。
それがデザインであり、手仕事なんだと思う。

お金より、モノに込められた「思い」の方が後世まで心に響くような気がするのは気のせいだろうか。

写真のアンティークのブローチ。使われているゴールドは2グラムにも満たない。
でも、施された手仕事を見れば、はるかにそれ以上の価値があるように思う。
by zorroshop | 2011-09-02 17:41 | ZORRO裏話
Marriage Rings
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土曜日は、久々に賑わいをみせたZORROの店内。
地震の話だったり、ジュエリーの話だったりが飛び交っていて、「これこれ!この雰囲気だよね!」

嬉しいです。
寒い中を来てくださった皆様、ありがとうございます!
お待たせしてしまった方、すみません。
時間を潰して来てくださった方、ありがとうございます。



そんな中、結婚リングのお客さんが沢山来てくださいました。
皆さんそれぞれの「絆」を深めるお手伝いが出来て、とても嬉しく思います。
どうぞ出来上りを楽しみにしててください!

お守り的だったり相手の分身のように感じたりと、ちょっと特別なのが結婚リング。
ここからは、そんな結婚リングを制作する際の個人的な気持ちを少々。

通常のファッションリングを作る時は、そのリングを着けてくださる方を思い浮かべながら気持ちを込めてお作りするのですが、結婚リングの場合はお互いのリングを交換するという意味合いもあるためか、自分の気持ちだけではなく、リングをあげる側の方の気持ちも一緒に込めて作っていく感じ。

気持ちを込める人と実際にそのリングを着ける人の割合が、
通常リング→1:1
結婚リング→2:1
という感じ・・・・・わかりにくいですかね?

作りながら、心の中でお客さんに向かって「これでどうかな?彼女(彼)喜んでくれるかな?」と問いかけながら作ってます。


・・・・・まあ、気持ちの問題です。
あまり深読みしないでください。


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この写真、文章とはまったく関係ありませんが、数年前にディズニー・シーで撮影したもの。
数日前から始まった、ディズニーリゾートのCMを観てちょっと嬉しくなったので・・・。
by zorroshop | 2011-03-27 00:56 | ZORRO裏話
断捨離
年末が近づき、本屋さんに並ぶ雑誌は「大そうじ」という見出しが目に付くようになってきました。
そしてその横には最近流行りの「断捨離」という言葉もちらほら。

昔から、どちらかといえば整理整頓好きで、小学生の頃から勉強しようと机につくと身の回りの方が気になり、まずは掃除からスタート。ヘタすると、部屋の模様替えまでしてしまい、なかなか勉強をするまでに至らないというのが常。
その性格はいまだに残っていて、相変わらずの整理魔です。(今はさすがに仕事もちゃんとやりますよ)
片付くと気持ちイイんですよね~。

なので、「モノを捨てて、部屋も心もスッキリに!」という断捨離の考えはわかります。良くわかります。わかるんですが・・・修行が足りないせいか、さすがにあそこまで捨てられない。
そこにあるモノをただ片付けるのと、捨てるというのは結構違うもの。
モノの少ないシンプルな空間も気持ち良くて好きですが、モノに溢れかえっている空間や、アトリエや工房などのとっちらかっている感じもなかなか好きで、いかに格好良く散らかすか、なんていうのをやったりして・・・
実際には始めと終わりが片付いていれば良く、作業中なんかは、見事にとっちらかっています。

雑誌やテレビで見かける、断捨離した後の部屋なんかを見ても、あまりに殺風景すぎて、自分にとっては少々物足りない。
恐らく自分にとっての断捨離は、散らかっていてもいいけど、そこに余分なものが無く、どこに何があるかわかる状態。
適度にモノに溢れ、それらは自分の気に入ったものだけな状態。
モノの「量」を減らすというだけでなく「質」を心地良いものにしていく事。

そんな気がします。

てなこと言っているから、なかなか部屋が片付かないんでしょうけど・・・
でも、少しずつ自分なりの断捨離をして、お気に入りが目立つようにはなってきてます。
更なる断捨離を求めて、目指せダンシャリアン上級者!


で、結局何が言いたいのかというと、ZORROでやってるジュエリーのリフォームは楽しいですよ!という話。(うまくつながってますかね?)
これ、ジュエリーボックスの中で眠っている全然使わないジュエリーが片付いて、お気に入りのジュエリーに変身していくので、ある意味、断捨離的気持ちよさがあります。

もう使わないからと言って、そう簡単には捨てられないのがジュエリーや宝石。
高価なものだからというだけではなく、素敵な思い出が詰まったものだからこそ、捨てるのではなく、売り払うのでもなく、作り替えてもう一度使う。
そうすることで、今までの思い出をなくさずに、さらに新たな思い出を上乗せしていく楽しみがあります。(忘れたい記憶というのも世の中にはありますが・・・)
地金や宝石などの素材も無駄なく使え、これも一種のリサイクル。
エコエコ言いながら、必要も無いのにどんどん無駄に新しいモノを作るよりはいいかなと。

この年末は、ジュエリーボックスの中もぜひ大掃除を!
来年、リフォームのご注文お待ちしております!

オーダーとリフォームの作例をまとめたページはコチラ
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まったく関係ないけど、表参道のイルミネーションの写真を。
写真よりも実際に見たほうが圧倒的に綺麗なので、印象派的?な写真をお届け。
今年のイルミネーションは綺麗ですよ~!
by zorroshop | 2010-12-14 12:34 | ZORRO裏話



The official blog for gold & silversmith ZORRO
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本日いただいた加工注文の出来上がり予定日は、
1月末頃となります。

〒150-0001
東京都渋谷区神宮前
5-44-11-1F
Jingumae,Shibuya-ku,
Tokyo,Japan

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Tel:03-5774-8221

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